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29.「働き方改革」への取り組み(2)チームの目標を決めよう

前回は、「あなた自身の時間をうまく使うことで、生産性をアップさせる」ことについて書きました。
その中で「まずはこのコラムを読んでいただいているあなたが率先して行動を変えてみよう」と提案しました。
実践してみていかがですか?周りの反応はどんな具合でしょうか?

今回は、いよいよあなたの所属しているチームの取り組みです。
最近、新聞・テレビ・ネットなどで盛んに登場している「働き方改革」について知らないメンバーはいないでしょう。
でも、
・実際に何をしたらいいのか(あるいは、させられるのか)わからない。
・残業をしたらいけないとすれば、今まで以上に頑張らなければならない?
・会社での残業がダメならば家に持ち帰るしかない?けれども、セキュリティーについてうるさく言われているし…。
このような状況でしょうか?

しかし、中には生産性を上げて短時間で質の高い仕事をしていこうと真剣に考えているメンバーもいるはずです。こういったメンバーを味方につけて、チームでの取り組みを話し合っていきましょう。
 
コラム写真01
話し合いを始めると
・もっと生産的な仕事をしたいのに、常に雑用に追われて目の前の仕事で精いっぱい。
・遅くまで残業する日々が続いていて、繁忙期には休日出勤をしなければならない。
・早く若手に一人前になってもらいたいが、教育や指導する時間がない。
・仕事を終えて家に帰っても、疲れ切っていて何もやる気が起きない。
などの現状の問題点が次々出てくるのではないでしょうか。

そうすると対症療法的に「対策案らしきもの」が出てきます。
・雑用とは何か?誰(何)のためにやっているのか?それは本当に必要か?
・仕事の平準化を考えたか?前もって準備することで効率化できないか?
・教育や指導のプランはあるのか?他部署ではどうやっているか調べたか?
・何が(仕事内容、人間関係等)ストレスを生んでいるのか?

これらに対して、「各自工夫と努力をして、生産性を上げて残業をなくそう」「各自で仕事の無駄をつぶしていこう」「○○時になったら全館消灯、それまでに集中して仕事しよう」では解決しませんよね。
次回以降で、「仕事のマネジメント」と「人のマネジメント」の観点から「測定・観察」「分析」「改善」「定着」のステップで解決策を探っていきます。

話し合いの最後は、このような形まで確認して終了させてください。
◎「改革」を実行するとどう変わるのか?
・自分のしている仕事がどこ(誰)の役に立っているか、わかるようになる。(感謝されるような仕事をしたいと思える)
・決算、年末調整の時期であっても、イレギュラーな処理以外は通常期と同じように帰宅できるようになる。(自分の勉強時間が確保できるようになる)
・新人が育って、自分はもう一段高いレベルの仕事に挑戦できるようになる。
・家に帰って、子供と会話する時間が持てるようにしたい。地域のスポーツクラブのコーチを引き受けたい。と考えるようになる。
など、「成果(=こうなったらうれしいという姿)」を見える形で表現してください。

それぞれ自分にとってのメリットがわかると、チームの生産性が上がり、働きやすい職場になり、ひいては会社の業績向上に貢献できるのだ、というムードができればいいのです。
 

Topics : 健康経営とは

今後、企業の経営上の課題となりつつある「健康経営」について紹介します。
この概念は、1980年代にアメリカの経営心理学者ロバート.H.ローゼンが「健康な従業員こそが収益性の高い会社を作る」と提唱したことに始まります。
日本人(日本企業)としては、当たり前に実行してきたともいえるので、ことさら新しく感じられないかもしれません。
昭和期には、社員だけでなくそれを支える家族まで、広く福利厚生策がとられていました。しかし、残念ながら平成に入ってからは、企業に余裕がないのか、健康保険組合の財政難なのか、福利厚生への取り組みは縮小しているように感じられます。

経済産業省商務情報政策局ヘルスケア産業課は、『企業の「健康経営」ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~』などを出しています。(平成26年10月初版、平成28年4月改訂第1版)
現在、労働安全衛生法による諸制度に加えて、特定検診制度やストレスチェックが導入されてきています。労働力人口の減少、国民医療費の急増とも絡めて、行政の動きも出てきそうです。
残業時間(睡眠時間)と鬱のリスク、「過労死ガイドライン」などに対しても十分な配慮義務が課されます。個人の喫煙、飲酒、様々な依存症についても、企業として取り組んでいくことが新たな課題となっていきそうです。
大庭純一

Jerry O. (大庭 純一)
1956年 北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
職種は、一貫して人事、総務、経理などの管理部門に携わる。社内全体を見通す視点、実働部隊を支える視点で、組織が成果をあげるための貢献を考えて行動をした。
・ISO9000s(品質)ISO14000s(環境)ISO27000s(情報セキュリティー)に関しては、構築、導入、運用、内部監査を担当。
・採用は新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現。
・グローバル化・ダイバーシティに関しては、海外エンジニアの現地からの直接採用、日本語教育をおこなう。日本人社員に対しては、英語教育を行う。
・社内教育では、語学教育のみならず社内コミュニケーションの活性化、ドラッカーを中心としたセルフマネジメント、組織マネジメント、事業マネジメントを指導。

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