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33.「働き方改革への取り組み」(6)コントロール・フェーズ

(D)MAICの最後「C」(Control)のフェーズです。「管理状態を保つ」「改善を後戻りさせない」という意味です。
これまでのフェーズで業務の目的を意識して「分析」「改善」を行ってきました。目的が大きく変わらない限りは、現在のオペレーションを続けることが最善のはずです。(小改善は必要かもしれません)
マニュアルは必要か?とよく聞かれます。正しい手順でオペレーションができるようなマニュアル作りをしましょう。あまりにも細かいところまで規定する必要はありません。ただしチェックポイント、すなわちここを飛ばしてしまうと正しいアウトプットができなくなってしまう手順、は必ず守らせるようなマニュアルにしましょう。
また、小改善などがあれば都度修正できるようにしておきましょう。キャビネットに入ったまま、お蔵入りになってしまうようなものはマニュアルと呼べません。

仕事を効率的に設計すること、メンバー(人)が効率的に仕事を遂行することで、過重労働をしなくて済む(=残業削減)につながってきているはずです。
まず、生産性改革に取り組む前に、チームで目標についてミーティングをします。そこで目標を「残業削減」から一歩踏み込んでその先を個々で決めてほしいとしました。家族サービス、地域貢献、自身のスキルアップのための投資などです。これらに早く取り組んでください。逆説的な言い方かもしれませんが、これらを充実させることによって、仕事を効率的に進める(生産性向上の)モチベーションを保つことができます。
 
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また、他部門との関係にも注意を払いましょう。自部門で社内の模範となるように生産性改革を実施してきました。他部門からの協力もあったと思います。ぜひ社内での水平展開を行ってください。「管理部門だからできる」「製造・営業部門は無理だ」ということはありません。これまでやってきたステップを着実に踏んでいけば可能です。
繰り返しになりますが、「生産性をあげること」だけを目標にするのではなく、その先の「その結果として生み出した時間で何をしたいのか」を個々人が明確にして取り組むことが、途中で挫折しないためのポイントです。

全社的に展開ができると、時差はありますが会社業績が上がってくるでしょう。これは、単に残業手当の支払いが減った(人件費ダウン)で利益が増えるといったことではなく、働く人一人ひとりのモチベーションのアップにより、至るところで改善が行われ業務が効率化された結果の顕れになるはずです。

これから検討すべきは、さらなるITの活用があります。「拡張労働力」という考え方です。
仕事のあり方、人のあり方を根本的に変えると言われます。正社員、パート・アルバイトなどこれまでの労働力に加えて、「RPA」「AI/Cognitive」「クラウドソーシング」も含めて労働力ととらえる考え方です。
こういった技術的な進歩の業務への応用は、今すぐには普及しないでしょうが、いったん波が来ると加速度的に波及します。技術の変化を常にウォッチしておきましょう。

さらに管理部門としては、これらの変化により、なくなる仕事とそれらの仕事をしてきた人の扱いを考えなければなりません。単に余剰な真因が発生するというのではありません。少子化の影響で若い社員の採用が困難になる、定年の年齢が上がり高齢の社員が増えるという問題があります。
働き続けたいと思っている社員に働く場を作ること(社会的な居場所をつくること)、そのための社員教育のニーズが重要になることは間違いありません。今後、政府も働き方改革の政策推進の中で、社員教育についての指針が具体化してきます。教育機会の提供、補助金などの公的機関の発信する情報に注目することが必要です。
*RPA: Robotic Process Automation
*AI: Artificial Intelligence
 

Topics : ツァイガルニク効果 (Zeigarnic Effect)

ツァイガルニク効果とは、「未完了のことがらは、完了済みのことがらよりも記憶に残りやすい」という現象のことをいいます。
◎ドイツのゲシュタルト心理学者クルト・レヴィンは「人は欲求によって目標指向的に行動するとき、緊張感が生じ持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する」と考えました。それを受けて、
◎リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」との事実を実験的に示しました。

これを仕事に応用すると、仕事を中途半端な状況を放置するのは勇気がいりますが、実際には、無意識の脳回路が代理で作業してくれるので、仕事の効率高まるのだそうです。

1.切りの良いところで仕事を切り上げるよりも、次の仕事に手をつけてから帰宅した方が、翌朝に仕事がスムーズに始められます。
2.締め切りが先だからと書類を開封せずに放置するよりも、いったん目を通してから放置する方が、締め切り直前に効率よく仕事が片づけられます。
3.新しい仕事の手順を人に説明するときには、直前に多くを説明しても記憶に留まりにくく、仕事を多少こなした後で説明した方が相手によく伝わります。

上記の最初の例に近いことは私もやっていました。
2番目は心の準備として(作業に必要な時間を見積もっておく安心感のため?)3番目は、なるほどそういうものか、という感想です。
しかし、途中で中断している仕事が溜まってくると、緊張感や記憶領域がいっぱいになって、不安感が増してくるのは私だけでしょうか?
要は、個々人の「仕事を完了させてのスッキリ感と達成感」と「中断させている(保留している)仕事から生まれる再開時の効率アップ」のバランスのとり方のような気がします。

次回「第34回 働き方改革への取り組み(7)ワーク・エンゲージメントを考える」は3月20日掲載の予定です。
大庭純一

Jerry O. (大庭 純一)
1956年 北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
職種は、一貫して人事、総務、経理などの管理部門に携わる。社内全体を見通す視点、実働部隊を支える視点で、組織が成果をあげるための貢献を考えて行動をした。
・ISO9000s(品質)ISO14000s(環境)ISO27000s(情報セキュリティー)に関しては、構築、導入、運用、内部監査を担当。
・採用は新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現。
・グローバル化・ダイバーシティに関しては、海外エンジニアの現地からの直接採用、日本語教育をおこなう。日本人社員に対しては、英語教育を行う。
・社内教育では、語学教育のみならず社内コミュニケーションの活性化、ドラッカーを中心としたセルフマネジメント、組織マネジメント、事業マネジメントを指導。

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