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35. 働き方改革への取り組み(8)ワーカホリック社員への対処

前回は、ワーク・エンゲージメントについて取り上げました。下のマトリクスでいうと、活発な活動レベルで仕事に前向きな姿勢、そして自己評価がプラス(自己効力感が高い)の状態です。
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今回のテーマであるワーカホリックな社員とは、活動レベルでは活発なものの、決して仕事を楽しんでいない状態です。仕事の失敗や不具合の心配から逃れられなくけりをつけられない、非現実的な目標を追い求めるなどの傾向があり、自己評価も低いレベルです。
また、自宅に帰りたくない(or 会社にいることが心地よい)がために居残りをしているケースも該当します。
こういった人たちは、この仕事のスタイルで過去からずっとやってきてそれが当たり前になっているのでしょう。それなりの成果を出しているとなると、会社としてもそのまま見過ごしているのではないでしょうか。
しかし、そこには目に見えない大きな危険性があるのです。

まず、働いている社員については、
・いずれ無理がきかなくなり体調(フィジカル・メンタル)を崩してしまいます。
・10年、20年同じ仕事、働き方をしていると必ずいつか飽きがきます。
・新しいことを学ぶ機会(特に時間)を失っているわけですから、環境の変化に対応できず、化石化*してしまいます。
*化石化社員:新しい技術や手法を受け入れることができない、過去の成功体験から抜け出せない社員のことをさしています。

一方、会社側からすると、
・社員の成長が期待できず、昇進できずに年齢のみが上がる社員を抱えてしまいます。
・体調不良の社員を抱えると、各種の損失が発生します。
・周りの社員に対して決していい影響は与えないため、職場の雰囲気が悪くなります。

では、こういった社員に対してどのように指導していけばよいでしょうか。
・仕事上の成果はしっかり評価し、褒めてください。一方でその手段・方法については改善の余地がある、このままでは続かないことを話し合ってください。
・時間という貴重な資源を有効に使うことを奨励する行動を、企業風土となるまで地道に進めてください。
・仕事が繁忙な社員に対しては、周りが手伝って早く(定時で)帰ることのできるチーム作りを目指してください。
・現在担当している業務以外の、新しい業務への挑戦を支援してください。
・単に数値(売上や利益)での評価ではなく、業務改善、チームワークを評価することを奨励してください。

ワーカホリックな社員には、まじめで粘り強く仕事をするといういい面も持っています。しかし、VUCA (Topics参照) と言われるように変化の激しい時代、労働環境では、いずれ太刀打ちできなくなってしまいます。
IT業界でも、特定のプログラム言語に精通し業界にこの人ありとまで言われていても、次々に出てくる新しい言語にいずれ流れが行ってしまうと、化石化*してしまいます。専門性を追求しつつ、新しい技術の流れにアンテナを立てておかなければならないのです。会社(人事部門)としても、社員が化石化しないよう、教育への投資を考える必要があります。
 
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Topics : VUCA(ブーカ、ブッカと読む)

「VUCA」とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧さ)の頭文字をつなぎ合わせた造語です。

もともとは軍事用語でしたが、2010年代には経営やマネジメントの文脈においてもとりあげられるようになりました。社会や経済環境がきわめて変化が速く、予測困難な状況に直面しているということをあらわすときに使われています。想定外の出来事が次々と発生するVUCAの時代を、個人と組織(企業)がどのように生き抜くか?
人材論・組織論においても注目されています。

では、このVUCAの時代を生き抜く個人や組織(企業)に求められる思考はどのようなものでしょうか。(〔 〕内はVUCAに対応できない思考)
・常に、予測不能なイベントの出現は起こりうると考えている。〔自分や自分の業界には、変化は起こらないと高を括っている〕
・常に目標を持ち、状況変化に対して対応策をとりながら目標達成を目指す。〔目標が状況変化によって変わってしまい、当初の達成目標を失うか未達となる〕
・将来の変化に対して個人や組織(会社)が最善な判断ができるように、現在できることを最大限生かしている。〔変化が起きてから慌てて対応するため、対症療法的な対策・判断に終始してしまう〕

管理部門においても法律改正などへの対応も大変でしょうが、改正が行われるはるか前から経営環境が大きく変わっているのです。
とかく技術面の環境変化に注目が集まりますが、人事、労務面でも経営環境の変化をすばやくキャッチすることが重要です。
大庭純一

Jerry O. (大庭 純一)
1956年 北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
職種は、一貫して人事、総務、経理などの管理部門に携わる。社内全体を見通す視点、実働部隊を支える視点で、組織が成果をあげるための貢献を考えて行動をした。
・ISO9000s(品質)ISO14000s(環境)ISO27000s(情報セキュリティー)に関しては、構築、導入、運用、内部監査を担当。
・採用は新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現。
・グローバル化・ダイバーシティに関しては、海外エンジニアの現地からの直接採用、日本語教育をおこなう。日本人社員に対しては、英語教育を行う。
・社内教育では、語学教育のみならず社内コミュニケーションの活性化、ドラッカーを中心としたセルフマネジメント、組織マネジメント、事業マネジメントを指導。

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